保有銘柄の1つであるリンクバル(6046)の競争優位性を確認していきます。
これまでの記事で、競争優位性には代表的なものとして以下の5つの要因があると書いてきました。
- ネットワーク効果
- 無形資産
- コスト優位性
- 乗り換えコスト
- ニッチ市場
※参考記事
2017.12.2 競争優位性
2017.12.9 競争優位性の要因①:ネットワーク効果
2017.12.16 競争優位性の要因②:無形資産
2017.12.23 競争優位性の要因③:コスト優位性
2017.12.30 競争優位性の要因④:乗り換えコスト
2018.1.6 競争優位性の要因⑤:ニッチ市場
リンクバルは「ネットワーク効果」による競争優位性を持ちます。
市場分析
リンクバルの主力事業は「街コンジャパン」の運営です。
競合を調べるにはGoogleで「街コン」というキーワードを入れて検索するのが手っ取り早いです。
なぜなら、顧客が始めて街コンに参加しようという場合、まず最初に起こすであろうアクションが「街コン」とググることであると推測されるからです。
「顧客になりきって行動してみる」というのは企業分析の重要なセオリーです。
で、「街コン」でググってみると、サイトが無数に出てきます。
初期投資が大して必要のないビジネスなので、参入障壁は極めて低いと考えられます。
しかしながら、街コンジャパンは検索結果の一番上に表示されています。
Googleはアクセス数や内容などから表示順位を決定するので、これだけでも「街コンジャパン」が他サイトよりも優位であることが伺えます。
さらに、街コンジャパンの優位性を裏付けるため、例えば各サイトで場所を渋谷、日程を1/20(土)と指定して、掲載されているイベントの件数を調べてみます。
結果はこうなりました。
サイト名 | 掲載件数 |
---|---|
街コンジャパン | 15 |
合コンWALKER | 4 |
オミカレ | 4 |
エクル | 3 |
街コンポータル | 2 |
ルーターズ | 1 |
街コンジャパンがイベントの掲載件数で2位以下を圧倒していることがわかります。
というわけで、街コンジャパンはトップシェアであると考えていいでしょう。
また、各サイトを顧客目線で比較してみても、使い勝手、支払方法の選択肢の多さ、返金ポリシーの明記など、街コンジャパンが最も信頼性の高いサイトのように見えます。
私が顧客なら街コンジャパンで申し込むでしょう。
ネットワーク効果
さて、街コンジャパンの競争優位性の根拠はネットワーク効果です。
「顧客が集まる→イベント企画業者による掲載が増える→顧客が集まる」という流れです。
いわゆる「間接的効果」の典型例ですね。
※参考記事
2017.12.9 競争優位性の要因①:ネットワーク効果
間接的効果の特徴として1人勝ちにはなりにくいため、おそらくは上位数サイトの共存という形に収束すると考えられますが、現時点で他サイトから抜きん出ており、会員数も100万人を超えているという事実から、街コンジャパンが今後他のサイトに負けるという想像はつきにくいです。
街コンジャパンの1位は揺るぎないと思われます。
まとめ
ネットワーク効果が働く街コンサイトという業界で他社を大きく引き離してトップシェアの地位を獲得しており、競争優位性は盤石だと思われます。