競争優位性の要因③:コスト優位性

競争優位性シリーズの続きです。
※参考記事
 2017.12.2 競争優位性
 2017.12.9 競争優位性の要因①:ネットワーク効果
 2017.12.16 競争優位性の要因②:無形資産

今回は、コスト優位性について書きます。

競合他社よりも構造的にコスト面で優位に立つ企業は、他社よりも商品の値段を安く設定でき、競争に勝つことができます。

コスト優位性が生じる要因は主に「規模」「革新的な経営手法」「ネット(vs実店舗)」です。

規模

他社よりも規模が大きければ、それだけでコスト面で優位に立つことができます

例えば、カルビーが好例です。
カルビーは日本のポテトチップス業界で7割近い市場シェアを誇るガリバー企業です。

ポテトチップスの製造において、大した技術革新はないので、工場や設備は基本的に既存のものを使い続けることができます。
他社がシェアを大幅に伸ばすには工場を新設する必要があり、大きなコストがかかります。

テレビCMの「カルビー♪」のメロディは誰しも聴いたことがあると思いますが、カルビーは年間17億円もの広告宣伝費を使っています。
しかし、売上が2500億円もあるので、その比率は1%にも達しません。
規模で劣る他社がカルビーのようにテレビCMをバンバン打つのはコスト的に不可能です。

生のジャガイモには輸入規制があるので、ポテトチップスメーカーは基本的に国内から仕入れる必要がありますが、日本で生産されるジャガイモの約1割をカルビーが仕入れています。
他社がこれだけの仕入れルートを開拓するためには、相当なコストが必要になります。

このように、規模の違いはコスト面においてかなりのアドバンテージとなります。

他にも、トヨタ、ヤマト運輸、セブンイレブン、ヤマダ電機などが例として挙げられると思います。

革新的な経営手法

従来の業界の常識とは異なる経営手法によりコスト優位性がもたらされることがあります。

ニトリが好例です。
従来の日本の家具は、製造・卸・小売に分かれた複雑な流通体系をしており、各段階でマージンが乗せられるため、非常に高価なものでした。
ニトリはデザインから製造、物流、販売までを全て自社で行うSPA(製造小売業)という経営手法により、中間流通を一切排除しました。
その結果、「デザイン的には普通だけど、低価格で必要十分な家具」というコンセプトが消費者に受け、日本の家具業界でシェア1位となっています。

他にも、革新的な経営手法でコスト優位性を実現している持つ企業は、他にもこんなものがあります。

  • ユニクロ:これもSPAにより低価格を実現しています。
  • サイゼリヤ:店舗でのオペレーションを徹底して効率化・システム化することで300円の「ミラノ風ドリア」に代表される低価格を実現しています。
  • モノタロウ:中間流通が多く価格が不明瞭だった機械器具業界で、メーカーからの直接仕入れと明瞭な価格設定で、中小の町工場に受けています。
  • デル:パソコンを小売店を介さずに直接消費者に販売することで低価格を実現しました。

ネット(vs実店舗)

革新的な経営手法の一種ですが、頻繁に見られるので強調しておきます。
インターネットで物・サービスを売る企業は、実店舗を持つ従来企業に対し、店舗の固定費がかからないので、それだけで安い値段設定が可能になります。
非常に単純な構図ですが、従来企業にとっては覆しようのない優位性なので、かなり強いです。

ネット銀行、ネット保険、EC(イーコマース)企業などが該当します。

規模で優位に立っていたヤマダ電機も、ECになすすべなくやられています。
家電はどこで買っても同じですからね。
基本的に、どこで買っても同じ物はネット企業にやられやすいです。
本やCD、金融商品も同様です。

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