成長性の確認:リンクバル(6046)

次に、リンクバル(6046)について、成長企業の投資基準に合致しているかどうか、チェックしていきます。

参考記事:

  1. ワンパターンな成長戦略
  2. 小さいことは良いことだ
  3. PERが成長率を下回ったときに買う

1.ワンパターンな成長戦略を持つか? 参考記事:ワンパターンな成長戦略

リンクバルは街コンポータルサイト「街コンジャパン」を運営する企業です。
※公式サイト:街コンジャパン

街コンとは、街ぐるみで行われる合コンのことで、参加人数が多く(数10人~数千人)、参加者は複数店舗を飲み歩くことができます。自治体が地域活性化のために開催していたのが発祥ですが、最近では「アニメコン」など共通の趣味をテーマにしたり、「男は上場企業・公務員限定」などと参加者のステータスを限定したイベントもあります。

街コンに参加したい男女は、こうしたポータルサイトを通じて申し込む必要があります。
主催者が直接集客する場合もありますが、基本的にはポータルサイト経由がメインです。

リンクバルの収益源は自社開催イベントの参加費と他社開催イベントの集客手数料です。
街コンジャパンに掲載されるイベントには、リンクバルが主催するものと、他社が主催するものの2種類があります。
自社開催の場合、リンクバルが参加者から参加費を徴収し(売上)、飲食店に飲食代金を支払います(原価)。この差額がリンクバルの租利益となります。
他社開催の場合、街コンジャパンでの集客の対価として、イベント主催者から集客手数料を徴収します(売上)。原価は生じません。

リンクバルの収益構造

リンクバルの収益構造 出所:有価証券報告書を元に当方作成

リンクバルの成長要因はサイトの認知度向上です。認知度が向上すれば、サイトを通じて参加を申し込む顧客が増えます。

リンクバルの業績推移(2012~2016)

出所:有価証券報告書及び決算説明資料を元に当方作成

一度サイトを通じて参加を申し込んだ顧客は、会員になります。
つまり、会員数はサイトの認知度を示すと考えられます。
上図のとおり、会員数が増えるにしたがって、売上、経常利益が増えていることがわかります。

認知度の向上のためには、口コミによる自然な広がり、検索エンジンからの流入増、広告施策が重要となるでしょう。
口コミと検索エンジンからの流入増は受け身の要因なので、企業側の主なアクションは広告施策となります。
広告チャネルは今のところインターネットが中心ようですが、利益の増加に伴い、テレビ広告も打てるようになれば、さらに認知度向上のペースを上げることができると思われます。

サイトの認知度が高まり、需要(イベント参加希望者)が増えれば、今度は供給(イベントの開催件数)を増やす必要があります
リンクバルが供給を増やすためにしていることは、①開催エリアの拡大、②イベントカテゴリーの拡大、③イベント掲載数の拡大です。

2016年9月期決算説明資料p23より

出所:2016年9月期決算説明資料p23

まず、①開催エリアの拡大です。リンクバルのオフィスはまだ全国6都市にしか進出していません。

2016年9月期の有価証券報告書p21「設備の状況」より

出所:2016年9月期の有価証券報告書p21「設備の状況」

東北・北陸・四国・沖縄は未開拓です。またオフィスの床面積を見てもまだ規模は小さく、拡大余地は大きいです。

次に②イベントカテゴリーの拡大です。
趣味に関連した街コンでは、アニメ、ゲーム、スポーツ、映画、芸術関連のイベントを充実させるようですが、かなり広がりがあると考えていいでしょう。
例えばアニメだと、2016年にヒットした映画「君の名は。」ファンのイベントを開催したそうですが、こういうイベントはヒット作が出るたびにどんどん開けそうです。

最後に③イベント掲載数の拡大です。時間帯、頻度を増やす、ということです。
集客の良かったイベントは1回限りではなくて、何度も開催することができます。
参加者も、1回で彼氏彼女をゲットできるとは限らないので、何度も参加してくれることでしょう。

以上より、リンクバルの成長戦略は以下のとおりです。

「広告・口コミ・検索エンジンなどを通じて『街コンジャパン』の認知度を向上させることで会員数(需要)を増やし、イベントの開催件数(供給)を増やすことで需要を満たす」

ひたすらこれの繰り返しです。
ワンパターンな成長戦略を持つ企業と言えそうです。

2.売上規模は十分に小さいか? 参考記事:小さいことは良いことだ

2016年9月期の売上は21億円とかなり小規模です。
ただし、市場の大きさからすると、それなりの規模という印象です。

リンクバルの決算説明資料によれば、交際相手のいない未婚男女1000万人に対し、会員数は70万人で、大きな開拓余地があるとしています。

2016年9月期決算説明資料p22より

出所:2016年9月期決算説明資料p22

しかし、この1000万人全員が街コンに行くようになると考えるのは少し楽観的過ぎるでしょう。
まあ、せいぜいターゲット層の5人に1人くらい、つまり会員数200万人、今の3倍くらいが成長限界でしょうか。
ここら辺の数字は感覚で当て推量するしかないので、かなり精度の低い予想になってしまいます。

ただ、会員数は年率+50%近い成長率で、経験上これだけの伸び率を持つ事業があと2、3年で成長ストップしてしまう、ということは起こりにくいです。

2016年9月期決算説明資料p19より

出所:2016年9月期決算説明資料p19

需要の伸び率からして、少なくともあと5年くらいは成長できるとざっくり推測します。

また、上記に述べたとおり、オフィスの進出状況と規模からしても拡大余地は結構ありそうです。

3.PERは成長率以下か? 参考記事:PERが成長率を下回ったときに買う

息子の口座で購入した2016年12月29日時点の株価1509円を基準にします。
2017年9月期の予想epsは72.97円、予想PERは1509÷72.97=20.7倍です。

成長率を算出します。
2012~16年の売上成長率は+70.0%、経常利益成長率は+125.6%です。
この成長率が続くと考えるのは少し楽観的過ぎます。
2016年の売上成長率が前年比+24.5%、2017年の予想が前年比+24.4%となっているので、成長率はだいたい+24%くらいでしょう。

成長率+24%に対し、PER20.7倍なので、まずまず割安であると言えます。

結論

「街コンジャパン」の認知度向上に伴い会員数を着実に伸ばしており、成長余地も十分にあり、PERも成長率を考えればまずまず割安です。

良い投資対象と言えるでしょう。

2017.1.29 PERの算出方法について誤りがあったので、訂正しました。

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