成長性の確認:エムケイシステム(3910)

では、息子の保有銘柄が、以下の参考記事に書いてきた成長企業の投資基準に合致しているかどうか、チェックしていきましょう。

参考記事:

  1. ワンパターンな成長戦略
  2. 小さいことは良いことだ
  3. PERが成長率を下回ったときに買う

まずは、エムケイシステム(3910)です。

1.ワンパターンな成長戦略を持つか? 参考記事:ワンパターンな成長戦略

エムケイシステムは、社会保険・労働保険・給与関係の管理ソフトを開発するソフトウェアメーカーです。

社会保険とは、年金、健康保険、介護保険のことです。
年金:現役時代に払って、年老いて働けなくなったらお金がもらえる制度。
健康保険:月々支払い、病院で治療を受けるときは3割の負担で済む制度。
介護保険:月々支払い、高齢になったら介護サービスを受けられる制度。
労働保険とは、失業保険と労災保険のことです。
失業保険:月々支払い、失業したときにお金がもらえる制度。
労災保険:雇用主が支払い、仕事中に怪我をしたときに治療費がもらえる制度。

主な顧客は、社会保険労務士事務所と労働保険組合です。

社会保険労務士(略して社労士)とは、企業から依頼を受けて、社会保険・労働保険関係の事務や役所への申請を行う専門職。
労働保険事務組合とは、中小企業から依頼を受けて、労働保険関係の事務や役所への申請を行う団体。

エムケイシステムのソフトは、クラウド型なのが特徴です。
従来のパッケージ型ソフト(例えばWordやExcelなど)は、ソフトを自分のPCにインストールして使うのに対し、クラウド型はインターネット上でソフトを提供する形態です。
顧客にとっては、クラウド型はパッケージ型に比べて、初期費用が安いこと、常にバージョンアップされた最新の状態で使えること、設定が簡単なことなどのメリットがあります。
そして、ソフトウェアメーカーにとっては、顧客からお金をもらえるのは一回切りのパッケージ型に対し、クラウド型は毎月安定してお金が入ってくるという大きなメリットがあります。

収益源は、毎月入ってくるソフトの使用料(ASPサービス)が7割を占め、その他にソフトの初期設定手数料(システム構築サービス)、ソフト導入に伴う端末の販売(システム商品販売)があります。

エムケイシステムの売上の内訳(2016年3月期)

出所:2016年3月期決算説明資料を元に当方作成

したがって、顧客との契約を獲得していけば、毎月のソフトの使用料がどんどん積み上がり、売上が増えていきます

エムケイシステムの業績推移(2010~2016)

出所:有価証券報告書及び決算説明資料を元に当方作成

2015年3月に上場したばかりで契約数のデータが少ないですが、契約数が積みあがるとともに、売上、利益が増えるビジネスモデルです。

顧客獲得チャネルは主にセミナーです。社会保険や労働保険関係のセミナーを開催して、その参加者に自社ソフトを紹介し、契約を獲得していきます。また、一部では顧客からの紹介もあるようです。

よって、エムケイシステムの成長戦略は以下のとおりです。

「セミナー開催や紹介を通じて地道に顧客開拓をしていき、契約のストックを積み上げていく」

ワンパターンな成長戦略を持つ企業と言えそうです。

2.売上規模は十分に小さいか? 参考記事:小さいことは良いことだ

2016年3月期の売上はたったの10億円です!
成長株投資家ならば、この数字を見ただけでガッツポーズする感覚を持たなければなりません。

契約数からも見ていきましょう。
2016年3月期の社労士事務所の契約数は1868、全国の社労士事務所の数は24600なので、シェアはたったの7.6%です。一方、労働保険事務組合のシェアも11.4%と少ないです。

社労士向けソフト市場でのエムケイシステムのシェア

出所:2016年3月期決算説明資料を元に当方作成

素晴らしい小ささと言えるでしょう。

3.PERは成長率以下か? 参考記事:PERが成長率を下回ったときに買う

息子の口座で購入した2016年5月16日時点の株価1292円を基準にします。
2017年3月期の予想epsは86.22円、予想PERは1292÷86.22=15.0倍です。

実績PERと予想PER
PERには、前期のepsを基準にする「実績PER」と、今期のepsを基準にする「予想PER」があります。2016年5月16日時点からだと、実績PERは2016年3月期のepsを基準とするのが実績PER、2017年3月期のepsを基準とするのが予想PERです(ちなみに2016年3月期のepsは77.84なので、実績PERは1292÷77.84=16.6倍です)。投資対象の価格は将来得られるキャッシュを元に算出するべきとの観点から、私は基本的に予想PERを使います。
※PERとepsの基本については過去記事「PER=何年で投資が回収できるか」を参照

成長率を算出します。
2010~12年は赤字だったり、売上が減少していたりするので、企業の成長3段階のうちの第1段階(始動段階)にあたると言えるでしょう。
よって、第2段階(急上昇段階)に入ったと考えられる2013年以降の成長率を算出しましょう。
上場直後の企業の場合は、上場前後で株式数が大きく変動するため、epsの成長率よりも、売上と経常利益の成長率を見た方が良いでしょう。
2013~16年の売上成長率は年率+20.9%、経常利益成長率は年率+39.0%です。
経常利益の成長率が高いのは経常利益率(経常利益÷売上)が上昇しているためで、2013年の21.1%から2016年の32.3%に上昇しています。
利益率の向上余地はまだあると思いますが、ここは保守的に売上成長率を採用しましょう。
エムケイシステムの成長率は+21%です。

成長率+21%に対し、PER15.0倍なので、十分に割安である、と言えます。

結論

セミナーで顧客開拓をしていくというワンパターンな成長戦略を持ち、売上はたったの10億、PERも割安で、非常に魅力的な投資対象と言えます。

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