KPIシリーズの続きです。
参考記事:
2017.9.9 KPIに注目せよ
2017.9.23 KPIの確認:エムケイシステム(3910)
今日は、リンクバル(6061)のKPIを見て行きましょう。
リンクバルの成長戦略は、「『街コンジャパン』の認知度を向上させることで会員数(需要)を増やし、イベントの開催件数(供給)を増やすことで需要を満たす」です。
※当ブログ2017.1.14記事 成長性の確認:リンクバル(6046)
この成長戦略が上手く行っているかどうかを確認するため、私はリンクバルのKPIとして以下の指標をチェックしています。
- イベント掲載数
- 会員数
- 会員純増数
- アクティブ率(イベント参加者数÷会員数)
これらのKPIは、リンクバルが毎四半期の決算発表の2週間前くらいに「街コンジャパン四半期データ」という名目で発表するデータを元に算出していきます。
イベント掲載数
これはイベントの開催が順調に増えているかをみるためのKPIです。
成長戦略では「イベントの開催件数」となっていますが、開催件数は発表されていないので、「イベント掲載数」で代用します。
「街コンジャパン四半期データ」では、「累計イベント掲載数」として載せられているので、差し引きして四半期ごとのデータに加工して見ることにしています。
前年比を見ると、倍ペースで増えており、好調さがうかがえます。
16-4Q | 17-1Q | 17-2Q | 17-3Q | |
---|---|---|---|---|
イベント掲載数(件) | 16,534 | 20,133 | 20,919 | 23,475 |
前年比 | +188% | +181% | +126% | +89% |
会員数
会員数が順調に増えているかどうかを見るためのKPIです。
「街コンジャパン四半期データ」に掲載されているものをそのまま使えます。
会員数は前年比+50%前後という超ハイペースで増えています。
16-4Q | 17-1Q | 17-2Q | 17-3Q | |
---|---|---|---|---|
会員数(人) | 733,161 | 813,649 | 895,072 | 981,970 |
前年比 | +48% | +50% | +51% | +48% |
会員純増数
会員数を四半期ごとに差し引きすると、会員純増数(新規会員数-退会会員数)を見ることできます。
その四半期にどれだけ会員が増えたのかを把握できます。
前年比を見ると、2017年9月期第3四半期になって急にペースが落ちています。これは上のグラフを見てわかるように、前年同期の2016年9月期第3四半期に、急に会員の増加ペースが増えたためです。
16-4Q | 17-1Q | 17-2Q | 17-3Q | |
---|---|---|---|---|
会員純増数(人) | 69,932 | 80,488 | 81,423 | 86,898 |
前年比 | +50% | +71% | +63% | +22% |
アクティブ率(イベント参加者数÷会員数)
「四半期の間に、会員のうちどれだけの割合がイベントに参加しているか」を把握するためのKPIです。
イベント参加者数÷会員数で算出します。
「イベント参加者数」は「街コンジャパン四半期データ」の「累計イベント参加者数」を四半期ごとに差し引きして算出します。
よって、厳密には、複数回参加している会員もいるため、実態よりも若干高い割合が算出されます。
アクティブ率は、インターネット企業の決算で良く出てくる言葉で、一般的には、一定期間内に購買行動を取った会員を「アクティブ会員」と言い、会員に占めるアクティブ会員の率を「アクティブ率」と言います。
アクティブ率は、「顧客満足度」を示すバロメーターとして重要です。
なぜなら、アクティブ率が高ければ、それだけリピート会員が多いということで、リピートするということは、それだけサービスに満足しているということだからです。
逆、このアクティブ率が下がってくると危険信号、ということですね。
16-4Q | 17-1Q | 17-2Q | 17-3Q | |
---|---|---|---|---|
イベント参加者数(人) | 184,906 | 204,731 | 201,146 | 226,491 |
会員数(人) | 733,161 | 813,649 | 895,072 | 981,970 |
アクティブ率 | 25.2% | 25.2% | 22.5% | 23.1% |
まとめ
以上のように、私はイベント掲載数、会員数、会員純増数、アクティブ率をKPIとして、リンクバルの成長戦略をモニタリングしています。