KPIの確認:ピクスタ(3416)

KPIシリーズの続きです。
参考記事:
2017.9.9 KPIに注目せよ
2017.9.23 KPIの確認:エムケイシステム(3910)
2017.9.30 KPIの確認:リンクバル(6046)

今日は、ピクスタ(3416)のKPIを見て行きましょう。

ピクスタの成長戦略は、「広告・検索エンジンなどを通じ『PIXTA』の認知度を向上させて集客し、クリエイター会員を増やして素材のデータベースを充実させていくことで、さらに顧客を増やしていく」です。
※当ブログ2017.1.21記事 成長性の確認:ピクスタ(3416)

この成長戦略が上手く行っているかどうかを確認するため、私はピクスタのKPIとして以下の指標をチェックしています。

  • 素材点数
  • 単品販売月間購入者数・平均月間購入額
  • 定額制販売契約数・契約純増数・単価

これらのKPIは、決算説明資料に載っています。

素材点数

ピクスタのビジネスの根幹は素材のデータベースです。
素材点数をチェックすることで、データベースが着実に充実しているか、確認することができます。
決算説明資料に載っている数字をそのまま使うことができます。

素材点数(2017年6月末)

出所:2017年12月期第2四半期決算説明資料

前年比を見ると+40%ペースで増えており、順調さがうかがえます。

16-3Q 16-4Q 17-1Q 17-2Q
素材点数(万点) 1,978 2,152 2,340 2,540
 前年比 +43% +39% +41%

単品販売月間購入者数・平均月間購入額

単品販売月間購入者数と平均月間購入額をチェックすることで、単品販売の売上の増加が「購入者数の増加によるものなのか?」「単価の上昇によるものなのか?」を確認します。
どちらかと言えば、購入者数の増加による売上増加の方が望ましいです。単価の上昇はあまり長続きしないからです。
これも、決算説明資料の数字をそのまま使うことができます。

単品販売月間購入者数及び平均月間購入額

出所:2017年12月期第2四半期決算説明資料

顧客が単品から定額制にシフトしていることもあり、購入者数は前年比で1桁ペースの増加に落ち着いてきています。

16-3Q 16-4Q 17-1Q 17-2Q
単品販売月間購入者数(人) 53,000 60,406 57,291 54,004
 前年比 +11% +8% +12% +6%
平均月間購入額(円) 6,637 6,162 7,111 6,711

平均月間購入額は毎年のように第4四半期が低くなっていますが、これは年賀状作成のための少数点購入が多くなるためです。

定額制販売契約数・契約純増数・単価

定額制販売の売上ととともに、契約数と単価をチェックすることで、定額制販売の売上の増加が「契約数の増加によるものなのか?」「単価の上昇によるものなのか?」を確認します。
これも、単品販売と同様、契約数の増加による売上増加の方が望ましいです。
契約数は、2016年12月期までは毎四半期の決算説明資料に載せてくれていたのですが、2017年の第1四半期から載せてくれなくなりました。
売上の比重が単品から定額制にシフトしてきていることもあるので、是非とも掲載を復活させて欲しいものです。

定額制販売契約数(2016年12月末)

出所:2016年12月期通期決算説明資料

契約純増数は「契約数が四半期間にどれだけ増えたか」を確認するための指標です。契約数を四半期ごとに差し引きして算出します。

単価は、定額制販売の売上÷契約数で算出します。

16-1Q 16-2Q 16-3Q 16-4Q
定額制販売契約数(件) 769 842 908 962
 前年比 +180% +94% +66% +59%
契約純増数(件) 163 73 66 54
単価(千円) 85 87 93 97

契約純増数を見ると増加ペースは徐々に落ち着いてきていることがわかります。

単価は9万円くらいで推移しているので、大口の契約が多いことがわかります。

まとめ

以上のように、私は

  • 素材点数
  • 単品販売月間購入者数・平均月間購入額
  • 定額制販売契約数・契約純増数・単価

をKPIとして、ピクスタの成長戦略をモニタリングしています。

なお、fotowaや海外事業などの新規事業が成長してそれなりの比重を占めてくることになれば、チェックするKPIを追加することになるでしょう。

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