バリューゴルフが大幅下落

過去の保有銘柄の1つ、バリューゴルフ(3931)の株価が下がってきています。

バリューゴルフ(3931)株価チャート 出所:株探

バリューゴルフ(3931)株価チャート 出所:株探

今年の1月には3835円まで行った株価が、たった半年で半額以下の1600円台まで暴落してしまいました。

一体何が起きているのか?

高値3835円を付けたころの直前の決算、すなわち2018年1月期第3四半期決算はこんな感じでした。

バリューゴルフ(3931)2018年1月期第3四半期決算

大幅な増収増益です。
この素晴らしい決算を受けて、株価は大暴騰したのでした。

そして、最新の決算、つまり6月14日に発表された2019年1月期第1四半期決算はこうでした。

バリューゴルフ(3931)2019年1月期第1四半期決算

売上微増、大幅な減益となっています。
それまでの好調な決算から急ブレーキがかかった格好となり、バリューゴルフ株は大幅に売られることになったのでした。

こういう風景を毎度見るたびに「何だかなあ・・・」と思ってしまいます。
たった半年前に3835円の価値があると思われていた株が、現在1700円の価値しかないと思われているわけです。

会社の価値ってたった半年でそんなに変わるの?

そんなわけないです。
おそらくは半年前の3835円という株価か、現在の1700円か、あるいはその両方の値付けが間違っていた、と考えるべきです。

2018年1月第3四半期決算で大幅増益となったのは、買収した㈱ジープが新たに連結となったことに加え、その㈱ジープによるEC事業がたまたま好調だったからに過ぎません。
つまり、決算の数字は本来の収益力より大幅に押し上げられているわけですが、市場は高成長がそのまま続くと期待して、株価は3835円、当時の予想PER50倍まで暴騰しました。

一方、2019年1月期第1四半期決算で大幅減益となったのは、今度はEC事業が不調だったからです。
しかし、成長の核である1人予約ランドの会員数は前年比+25%というハイペースで順調に伸びています。

EC事業の売上はヒット商品の有無に左右されるため、四半期単位では好不調があります。
したがって、決算の数字は本来の収益力より押し下げられているわけですが、市場は予想外の減益にパニックになり、株価は1659円、予想PER17倍まで下がりました。

結局のところ、みんな直近の利益が増えたか減ったかしか見ていないんです。
決算短信の1ページ目を見て、増益なら買い、減益なら売り、です。
中身なんか見ていません。

彼らのタイムスパンは数日から数週間(極端な場合には数時間?)なので、企業の長期的な成長なんか見ていません。
需給が全てです。
したがって、直近の決算の数字が全てです。
そもそも株価を会社の価値と結び付けて考えることさえしていないのかもしれません。
会社を保有しているという意識がなく、ただ価格が上下するものを売り買いするのが株式投資だと思っているのでしょうか。
残念ながら、こうした投機家たちが参加者の大半を占めるのが、日本の小型株市場の現状です。

しかし、これは我々のような長期投資家にとって歓迎すべきことなのです。
なぜなら、彼らが過剰反応して株価を上げ下げしてくれるおかげで、絶好の買い場と売り場を提供してくれるからです。
彼らがパニックに見舞われて投げ売りしているところを買い、お祭り騒ぎで買い上げているところを売れば良いのです。

出口が混んでいるときにゆっくりと入り口から入り、入り口が込み合っているときに出口から出て行けばいいのである。

ピーター・リンチ「ピーター・リンチの株で勝つ」p329

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