徐々に日常生活を取り戻してはいますが、未だに余震が起き、牛乳などの生鮮食品の品薄、電力不足による節電など、まだ地震の影響が色濃く残っています。
さて、今回から数回に渡って、バリュエーションについての私の考えを記して行きたいと思います。
まずは、基本中の基本、PERです。
「結局、PER何倍以下で買えばいいのか?」
投資初心者がまず判断に迷うのはこの点だと思います。
PERは「何年で投資が回収できるか?」を表す指標です。
PER10倍なら10年で投資が回収できる計算です。
PER10倍で株式を買うのは、年間家賃収入100万円の不動産を1000万円で買うのと意味的には同じです。
※参考記事:2016.12.24 PER=何年で投資が回収できるか
PERは平均するとだいたい15倍、というのが一つの目安です。
過去の株式市場の平均PERを算出すると、だいたい15倍前後に落ち着くからです。
ジェレミー・シーゲルは著書「株式投資 第4版」において、1871~2006年の米国株式市場の平均PERは14.45倍だった、と述べています。
出典 ジェレミー・シーゲル「株式投資 第4版」p121
上記のデータは米国のものですが、日本のデータを見てみてもPER15倍前後で推移していることがわかります。
というわけで、PER15倍というのは個別銘柄の割安さを判断する上での一つの基準になります。
PER10倍なら基準の15倍より低いから割安、PER20倍なら基準の15倍より高いから割高、という風に判断できるわけです。
PER20倍以上 | 割高 |
PER17~19倍 | 少し割高 |
PER14~16倍 | 普通 |
PER11~13倍 | 少し割安 |
PER10倍以下 | 割安 |
他の要素を一切抜きにすれば、だいたい上の表のような感覚で良いと思います。
要は、「PER15倍より低ければ割安」という風に押さえておけばOKです。
これを踏まえた上で、今度は成長率の問題が出てきます。