このブログでは「5年後の業績・株価を予想し、現在の株価から見た期待リターンをもとにバリュエーションを行う」ことを実践しています。
※参考記事:2018.10.20 期待リターンを使ったバリュエーション
これまで何回かに渡って個別銘柄の業績予想をしてきましたが、たぶん読んだ人のほとんどは「5年後の業績予想なんて当たるわけがねーだろ」と思ったんじゃないでしょうか。
実は、予想をしている私自信も「5年後の業績なんて当たるわけがない」と考えています。
実際、私はもうずいぶんと前からこのバリュエーション手法を実践していますが、業績予想などほとんど当たった試しはなく、大抵は途中で成長鈍化して期待外れに終わり、たまに予想を大幅に上回って成長する銘柄が出てくると言った感じで、命中率は正直言ってかなり低いです。
例えば、エムケイシステム(3910)に投資した2016年5月当時に私が見立てていた業績予想と、実際の業績を比較してみましょう。
業績予想 | 実績 | |||
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売上 | 経常利益 | 売上(予想比%) | 経常利益(予想比%) | |
2017 | 1,569 | 377 | 1,600 (+2%) | 308 (-18%) |
2018 | 1,804 | 443 | 1,887 (+5%) | 317 (-29%) |
2018年3月期の経常利益は予想を約3割下回ってしまいました。
当時はライセンス料の支払い不足があるなんて予想だにしてませんでしたし、CuBe事業がここまで足を引っ張るとも思っていませんでした。
次に、リンクバルに投資した2016年12月当時の予想と実績を比較してみましょう。
業績予想 | 実績 | |||
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売上 | 経常利益 | 売上(予想比%) | 経常利益(予想比%) | |
2017 | 2,519 | 378 | 2,652 (+5%) | 494 (+31%) |
2018 | 2,960 | 459 | 2,769 (-6%) | 738 (+61%) |
2018年9月期の経常利益は予想を6割も上回っています。
当時は自社イベントが収益の柱で、他社イベントがここまで伸びるとは想像できませんでした。
このようにたった2年先の予想すら大外ししているのに、5年先の業績予想なんて当たるわけがありません。
「じゃあ5年後の業績を予想する意味などないのか?」
いえいえ、そういうことではありません。
期待リターンによるバリュエーションは、あくまで「今現在妥当だと思われる成長予測に照らして株価が割高か?割安か?」を判断するためのツールなのです。
ちょっと長くなりそうなので次回に続きます・・・。