不況耐性の確認④:富士山マガジンサービス(3138)

不況耐性シリーズの続きです。

参考記事:
2018.3.31 不況耐性
2018.4.7 業種と不況耐性
2018.4.14 不況耐性の分析方法①:前回不況時の業績を確認する
2018.4.21 不況耐性の分析方法②:不況に強い特性(BtoC、低価格、買い続けなければならない商品)に該当するか

次に富士山マガジンサービス(3138)の不況耐性を分析してみようと思います。

前回不況時の業績

まずは過去記事「不況耐性の分析方法①:前回不況時の業績を確認する」に沿って前回不況時の業績を確認してみましょう。

富士山マガジンサービスの業績推移(2012~2017)

富士山マガジンサービスは2015年上場なので、前回不況時(リーマンショックのあった2008年前後)のデータがありません。
よって、この方法は使えません。

不況に強い特性に該当するか

次に過去記事「不況耐性の分析方法②:不況に強い特性(BtoC、低価格、買い続けなければならない商品)に該当するか」に沿って分析していきます。

BtoC

法人向けにも販売していますが、8割くらいが個人向けです。
BtoC企業と言えるでしょう。

低価格

専門誌を除けば、多くの雑誌は数百円くらいです。
低価格と言えるでしょう。

買い続けなければならない商品

定期購読をしている読者にとっては、買い続けなければならないでしょう。

不況による業績へのインパクト

富士山マガジンサービスは売上の全てが雑誌販売です。

雑誌販売は、不況に強い3つの特性、すなわちBtoC、低価格、買い続けなければならない商品の全てに該当するので、定性的には不況耐性は高いと判断できそうです。

データの裏付けも取ってみましょう。

出版物の推定販売額(1994~2016)

出所:全国出版協会(http://www.ajpea.or.jp/statistics/index.html

月刊誌、週刊誌ともにずーっと右肩下がりではありますが、不況期(2008年頃)に特に減少率が大きくなったようには見えません。

不況で給料が減ったからと言って、たかが数百円の雑誌をケチっても大した節約にはならんでしょう。

よって、富士山マガジンサービスの不況耐性は極めて高いと考えます。
おそらく無傷で乗り切るんじゃないでしょうか。

まとめ

雑誌販売は不況に強い3つの特性を全て備えており、富士山マガジンサービスの不況耐性は極めて高いと考えます。

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