またまた期間が空いてしまいましたが、3Q決算が発表される前に、昨年11月14日に発表されたPCデポ(7618)の2020年3月期第2四半期決算について振り返りたいと思います。
ソリューションサービスが上向いてこず、社が目指している「計画的需要創造」という試みが機能していないように見えます。
決算の概要
2020年3月期第1~2四半期累計
売上 | 経常利益 | |
---|---|---|
2020年1~2Q(百万円) | 19,260 | 1,442 |
2019年1~2Q(百万円) | 20,157 | 1,326 |
前年比 | -5% | +8% |
2020年3月期第2四半期のみ
売上 | 経常利益 | |
---|---|---|
2020年2Q(百万円) | 9,875 | 746 |
2019年2Q(百万円) | 9,828 | 635 |
前年比 | +0% | +17% |
業績予想に対する進捗率
売上 | 経常利益 | |
---|---|---|
2020年1~2Q(百万円) | 19,260 | 1,442 |
上期業績予想(百万円) | 19,800 | 1,150 |
進捗率 | 97% | 125% |
通期業績予想(百万円) | 41,000 | 2,700 |
進捗率 | 47% | 53% |
2Qも1Qに引き続き減収増益です。
上半期業績予想に対しては売上は僅かに届かず、経常利益は超過しており、通期予想に対しても良好な進捗です。
要のソリューションサービスは中々上向かず、しかし人件費や広告費のコストダウンにより利益確保、という傾向は今四半期も変わりません。
3Q | 4Q | 20-1Q | 2Q | |
---|---|---|---|---|
売上(百万円) | 6,363 | 6,237 | 5,803 | 5,756 |
前年比 | -4% | -4% | -11% | -7% |
ソリューションサービス売上は1Qから2Qにかけて若干減ったものの、これまでの減少幅に比べれば少なく、持ちこたえたかなと思います。
月次は12月まで出ていますが、増税後の反動は思ったほどありませんでした。
4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 | |
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商品 | -14.2% | -5.1% | +1.8% | +0.2% | +8.1% | +31.5% | -8.4% | -2.1% | +2.9% |
サービス | -10.4% | -11.3% | -8.1% | -9.1% | -7.5% | -3.1% | -11.1% | -9.5% | -6.9% |
2019年3月期通期決算説明資料p7において、「下期以降の取り組み 計画的需要創造による売上高の加速」と記載されていますが、計画に反して、ソリューションサービス売上は中々上向きません。
「計画的需要創造」という試みがうまく機能していないように見えます。
「計画的需要創造」というのは社員教育によりサービスの質を向上させて、既存顧客のリピート率、1人当たりの売上を向上させ、広告は極力打たずに既存顧客を通じた口コミで地道に新規顧客を開拓していく・・・という壮大なストーリーだと解釈しています。
確かに堅実な策だとは思いますが、さすがに既存顧客を通じた口コミの力だけでは売上を伸ばして行くのは難しいのではないかと思います。
サービス向上の取り組みには賛成ですが、それと並行する形でかつてのように素直に広告を打って新規の顧客を取り込むべきではないかと思います。
ソリューションサービスの需要は世の中にいっぱいあるはずです。
「本当はIT機器を使いたいけどスキルがないからできない、使い方を教えてくれるならお金は払うよ」という層は、特にお金を持っている高齢者に多いはずです。
広告を打ってそういう層にPCデポの存在を知らせてあげるだけで、自然に売上は伸びていくんじゃないかな・・・と思いますが。
投資判断
株価は割と堅調に推移しています。
現在の株価は563円、予想PER15.9倍、期待リターンは+29.6%です。
<期待リターン算出の前提>
2024年3月期経常利益予想:6,567百万円
期待株価:1,374円
まあ割安ですね。
株価が下がるだろうという私の予想は見事に外れました。
売らないで正解でしたね。
あとは需要を掘り起こすだけで数字は上向くと思うんだよな~。
そろそろ広告を打って攻めに転じてくれないだろうか。
期待を込めて継続保有です。